不動産の仲介の仕事をしていると、物件の図面や契約書に目を通す機会がとても多いです。
実際に足を運んで内見することより、図面と設備表とにらめっこしてる時間の方が長いくらい。
そんな中で、ふと気づいたことがあります。
洗濯機置き場のすぐ隣に、最初から食洗機が設置されている図面を、一度も見たことがないんです。
一番の理由は単純で、動線を考えれば当然です。
お皿を洗うシンクのすぐそばに食洗機がないと、洗った食器をわざわざ別の部屋まで運ぶことになって、逆に不便になってしまいます。
でも、動線の話だけで片付けていいのか気になって、もう少し調べてみました。
動線を無視してでも、洗濯機の近くに食洗機を物理的に設置することはできるのか。
給水ホースの規格がそもそも違う
洗濯機用の給水ホースと、食洗機用の給水ホースは、実は規格が違います。
洗濯機用のホースは分岐水栓との接続部分が浅い作りになっていて、食洗機側の緊急止水弁をうまく押し込めないことがあるそうです。
無理に繋ぐと、水漏れの原因にもなります。
排水ホースの太さも違う
排水側にも同じ問題があります。
洗濯機の排水ホースは内径が約31mm、食洗機の排水ホースは約17mmと、太さがかなり違います。
この差を埋める汎用のアダプターは、一般的には存在しません。
食洗機は「お湯」で洗った方が時短になる
動線以外にも、もう1つ理由がありました。
食洗機は、水よりお湯を使った方が洗浄時間が短く済みます。
キッチンの給湯栓なら簡単にお湯を確保できますが、洗濯機置き場の水栓は基本的に水しか出ません。
動線だけでなく、お湯が使えるという点でも、食洗機はキッチンにあるのが理にかなっているわけです。
「絶対に無理」というわけでもない
ちなみに調べていて分かったのですが、洗濯機の給水栓から分岐させて、洗濯機の上に食洗機をDIYで設置している人も実際にいます。
ただしこれは、ホースの規格を合わせるための特殊なアダプターを揃えたり、お湯が使えない分、洗浄時間が長くなることを受け入れたりする必要があります。
決して簡単な裏技ではなく、あくまで「工夫すればできなくはない」レベルの話です。
一人暮らしなら、動線も配管も気にしない選択肢もある
賃貸で食洗機を導入したい場合、分岐水栓を使う据え置き型は、管理会社への確認が必要になることも多く、ハードルが意外と高めです。
もし置き場所の動線や配管の相性を気にせず食洗機を使いたいなら、水道に一切繋がないタンク式を選ぶのも一つの手です。
タンク式なら手動で水を注ぐだけなので、極端な話、置く場所をほとんど選びません。
タンク式食洗機について具体的に紹介した記事はこちら → 不動産屋なのに家事は素人。1人暮らしで本当に買ってよかったもの3選
まとめ
洗濯機置き場に食洗機が置かれていないのは、まず動線を考えれば自然なことでした。
そのうえで調べてみると、給水ホースの規格・排水ホースの太さ・お湯の使いやすさという、動線以外の理由もちゃんとありました。
賃貸の図面を見ていて感じた「なんとなくの違和感」も、調べてみると納得できる理由につながるものですね。


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